copd


その他の治療とリハビリ

COPDの治療として代表的な酸素療法や吸入療法のほか、感染症の予防や肺機能の回復・維持をめざして行なわれる治療があります。
 
禁煙

禁煙治療

COPDの原因の9割が喫煙によるものであるため、治療の第一歩は禁煙となります。
12週間で5回の診察を受けますが、禁煙補助薬を処方される他、息に含まれる一酸化炭素(タバコに含まれる有害物質)の濃度の測定、禁煙状況に応じて医師のアドバイスを受けることができます。タバコへの依存が強い人には、ニコチンパッチやニコチンガムなどのニコチン代替療法、専門医の指導のもと非ニコチン製剤の飲み薬を使って禁煙します。
 
 

ワクチン接種

ワクチン接種 COPD患者は、感染症により重症化しやすく急性増悪の原因となることから、ワクチンの接種が重要となります。
増悪を防ぐためのワクチンとしては、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの2種類があり、特にインフルエンザワクチンは重篤な増悪を減少させ、死亡率も約50%減少させるという報告がされています。


 

呼吸リハビリテーション

呼吸リハビリテーションは、残っている健全な肺の機能を可能な限り回復・維持させるために行なわれます。エクササイズ、呼吸法の訓練、精神的サポート、食事のアドバイスなど行い、[1]息切れなどの自覚症状の軽減、[2]運動能力の向上、[3]QOLの向上といった効果を目的としています。肺容量減少手術、肺移植手術を受ける人/受けた人は必須で、2ヵ月間以上実施することがすすめられています。

 

具体的には、下記のようなプログラムが組まれます。

  • 口すぼめ呼吸法、腹式呼吸法(※1)などの呼吸トレーニング(呼吸訓練器などを使っても良い)
  • リラクセーション、胸郭ストレッチ・モビライゼーション
  • 呼吸介助法
  • 呼吸体操
  • 排痰法(体位ドレナージ、軽打法、振動法、ゆすり法、スクィージング、ハッフィング、排痰訓練器)
  • 筋力トレーニング(上肢・下肢の鉄アレイ、砂嚢を用いたトレーニング、筋力マシンを用いたトレーニング)
  • 歩行トレーニング(平地、坂道、階段、トレッドミルによるトレーニング)
  • 自転車エルゴメーターによるトレーニング

 
※1 口すぼめ呼吸法、複式呼吸法
詳しい説明はこちら
 
パルスオキシメータ
※ご注意ください

  • 呼吸リハビリは、肺への負荷をモニタリングしながら行う必要があります。必ずパルスオキシメーターを装着し、負荷のかけすぎや急変に注意しながら行いましょう。
  • COPDでは、ゆっくりとした症状の進行により、息切れ→活動性の低下→筋力の低下が起こります。また、じっとしているため食欲が低下し、体重減少と筋萎縮も促進され、日常生活における労作時の呼吸困難に拍車がかかり悪循環に陥ります。この悪循環を断ち切るに、呼吸リハビリテーションは非常に大切です。
  • 肺容量減少手術、肺移植手術を受けた人は、合併症の予防や呼吸機能の回復のために肺機能練習器による最大吸気持続法を行うと良いでしょう。また、術後の無気肺には、容積式吸気訓練器を使ったトレーニングが有効です。
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    急性増悪(フレアアップ)予防

    COPDの治療で、急性増悪(フレアアップ)の対処法についてプランと心の準備をしておくことは非常に大切です。急性増悪(フレアアップ)が起こると、肺および全身に重大な悪影響を及ぼす危険性が高く、場合によっては生命の危険もあります。そこで、できるだけ急性増悪を予防し起こさないようにすることが大切です。急性増悪を予防する対策として

    • 禁煙(病気の進行を抑えるとともに増悪を予防する)
    • 治療薬の継続(気管支拡張剤・吸入ステロイド薬・去痰薬など)
    • 運動(呼吸リハビリなど)
    • ワクチン接種(インフルエンザワクチンと肺炎球菌)

    尚、いざという時のために、急性増悪の場合の対処法を準備しておくことも大切です。
    準備ができていればパニックを起こさず冷静に対処することができ、重度の呼吸困難を回避する手助けとなります。

     
     

    その他の治療

    COPDにより、ストレス、不安、鬱などの原因となる場合があります。これらは、患者からエネルギーを奪いCOPDの症状を悪化させる要因となります。不安と鬱はカウンセリングと薬により治療が可能ですが、悲しみや心配を感じる場合は、メンタルサポートを受けることも検討してください。