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喘息の原因

喘息の原因は、遺伝的、アレルギー的、環境的、要素が混合していると考えられています。

 

遺伝的要素

喘息そのものは遺伝することはありません。しかし、アレルギーになりやすい体質は遺伝することがあるため、家族でアレルギー疾患を持っている場合、小児喘息になる可能性が高くなります。また、両親のどちからかが喘息の場合、その子供が喘息を発病する確率は3~5倍高くなると言われています。
 
 

アレルギー的要素

喘息の原因となるアレルギー物質(抗原)をアレルゲンといい、大きく分けて「食物性アレルゲン」と「吸入性アレルゲン」の2つがあります。食物性アレルゲンは、卵、牛乳、そば、米、大豆、小麦、ピーナッツ、魚介類、果物など、吸入性アレルゲンは、ハウスダストや、ダニ、カビ、ハウスダスト、犬や猫の毛、花粉類などになり、これらのうち何が原因となって喘息を発症するかは患者によって異なります。アレルゲンを特定することで、日常生活から排除したり、逆に減感作療法(※)に利用することができるため、血液検査や皮膚テストなどで調べます。食物性アレルゲンについては、食べたものと発作の起きた時間について記録を付けながら慎重に観察して特定します。

●血液検査
どのアレルゲンに対してアレルギー反応が起こりやすいかを確認するテストです。
採血した血液とアレルゲンを反応させて、アレルゲンに対する抗体(特異的IgE抗体)が検出されるかどうかを診ます。

 

●皮膚テスト
皮膚を傷つけて、原因と思われるアレルゲンをつけた時の反応や、複数のアレルゲンエキスを皮膚に少量注射してその反応を診ます。

 

※減感作療法

患者のアレルゲンを少しずつ体内に入れ、除々に増やしていくことでそのアレルゲンに対する過敏な反応を減らしていこうとする治療法です。

 
 

環境的要素

環境的な要因としては、ハウスダストやタバコの煙、住んでいる場所の大気汚染などが挙げられます。また、寒い時期も気管支を収縮させますので、冷たい空気を吸い込まないようマスクなどをして予防をします。この他、心理的な要素として、幼稚園や学校の友達との人間関係や、親子関係などのストレスが原因となる場合もあります。

これらの原因が混合して影響し喘息を発症すると考えられており、喘息の管理では、それぞれの原因について対処しコントロールすることが大切です。