copd


今後考えなければいけないこと

残念なことに、現在の医学でCOPDを完治できる治療法と薬はありません。COPDを発症させる肺の損傷は、回復することはできませんので、現状維持、もしくは進行を少しでも遅らせるための治療とQOLの向上のための治療が行なわれているのが現状です。延命技術は日々向上していますが、病状が悪化してしまった時のことを考えて、しっかりコミュニケーションができる状態の時に終末期に関して話し合っておく必要があります。

 

緩和ケアについて

終末期の選択肢として緩和ケアを考えてみてください。緩和ケアは、病気を完治できず、徐々に悪化する人達に対するケアで、通常の病気のケアとは異なります。緩和ケアとは、生命を脅かす疾患に直面している患者と家族に対して、痛みやその他の身体的問題、心理社会的問題を早期に発見し、的確な対処を行うことによって、苦しみを予防し、和らげることで、生活の質(QOL)を改善するケアです。
また、緩和ケアについて、事前に以下のような項目について医師や家族と話し合っておくことは非常に重要です。

  • 「理想的な死」は何か?何が何でも絶対に生きたいか?穏やかに平和に死を迎えたいか?
  • もし突然、命を脅かす呼吸障害が発生した場合、人工呼吸器を使用するか?
    これは、呼吸してくれる機械に接続し、それにより延命することを意味します。
  • 終末期が近づいた際、どのような治療を行い、どのような治療を行いたくないか?
  • 事前指示書の作成をするか?

これは、自分でコミュニケーションを取れなくなった場合に、治療に対する希望を医師に伝える法的書類です。
 
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