copd


COPDの症状

COPDの症状と進行

初期症状

    COPDの初期には、風邪などに似た下記症状が見られます。

  • 咳や痰がでる
  • 体を動かすと息切れを起こす
  • 喘鳴がある(呼吸時のヒューヒュー、ゼイゼイする音)
  • 風邪が治りにくく、咳や痰がでる

 
これらは、COPD特有の症状ではないため見過ごしてしまいがちで、COPDの発見の遅れに繋がっています。また、徐々に悪化するため、悪化自体に気が付かないこともあり、階段の上り下りや坂道歩行、身体を動かしたときに息切れを感じる労作性呼吸困難を感じるようになったり、風邪でもないのに咳や痰が続いたりするようになってようやく受診し、その時には既に症状が進行してしまっていることも少なくありません。

 
息切れ

    また、COPDは重症化すると、下記のような症状が見られるようになります。

  • 呼吸や話をするのが難しい。
  • 唇や爪が青色または灰色。(血中酸素濃度が低下している表れ)
  • 心拍数が早い
  • すすめられた治療に効果がなく、症状が悪化してきている

 

また、肺だけでなく全身に影響をもたらし、心血管疾患、骨粗しょう症、全身性炎症や糖尿病なども併発しやすくなり全身を蝕んでいくのです。どのような病気もそうですが、特にCOPDにおいては完治しない病気のため、早期発見、早期治療が重要となってきます。
 
 

注意が必要な症状 ~ 急性増悪(フレアアップ)

COPDは、風邪、インフルエンザ、天候の変化、過労などをきっかけに、それまでに比べて急に症状が悪化することがあります。これは、急性増悪(きゅうせいぞうあく/フレアアップ)と呼ばれ、心臓(心筋梗塞・心不全)、腎臓(腎不全)、脳(脳卒中)など重い病気を併発することが少なくありません。

また、肺の働きが著しく低下した場合には、「人工呼吸器」の装着を余儀なくされることもあり、肺だけでなく全身に重大な悪影響を及ぼす危険性が高く注意が必要です。軽症の人でも、年に1回、重症な人は年に2~3回程度の急性増悪が発生することがわかっているため、急性増悪(フレアアップ)を知り、対処方法を検討しておく必要があります。
急性悪化

    急性増悪の症状

  • 咳が増える
  • 痰がいつもより多く出る
  • 痰の色が濃くなる
  • いつもより息切れが激しい