COPDのステージ分類
COPDのステージ(病期)分類
COPDの重傷度を示したステージ分類(病期)は、GOLD(※1)という機関によって4つに定められ、医師が治療方針を決めるための基準として世界中で使用されています。判定は、スパイロメータという機器を使用した肺機能検査の結果によって行いますが、COPD患者は、息を吐き出しにくくなっているため1秒量(FEV1)(※2)を努力肺活量(FVC)で割った1秒率(FEV1%)の値が低くなりますが、これが70%未満となった時にCOPDと診断されます。また、病気の進行に伴い1秒量が日本人の標準的な値よりも低くなっていきます。
- FEV1(1秒量):最初の1秒間に吐き出せる息の量
- 努力性肺活量(FVC):思い切り息を吸って強く吐き出したときの息の量
- FEV%(1秒率):FEV1をFVC値で割った値
※1 GOLD(Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease)とは
世界保健機構(WHO)と米国立衛生研究所(NIH)との共同プロジェクトにより、世界中の専門家が協力し始まった世界的な活動です。GOLDは、医療従事者および一般の方を対象に、下記の3項目を目的として活動しています。「COPDに関しての認識・理解を高めること」「COPDの診断・治療・予防に関して、その方法を向上させること」「COPDに関する研究を促進させること」
※2 FEV1(1秒量)
1秒量の標準的な値は予測1秒量とも呼ばれ、年齢/性別により異なり、下記計算式によって算出されます。
男性:FEV1(L)=0.036×身長(cm)-0.028×年齢-1.178
女性:FEV1(L)=0.022×身長(cm)-0.022×年齢-0.005
ステージ1(軽症COPD) |
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ステージ2(中等症COPD) |
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ステージ3(重症COPD ) |
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ステージ4(最重症COPD) |
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